・グラップラー電光兵団
乱暴に言うと、メタルマックス2の世界観に、
アカツキ電光戦記の設定をミックスして北斗の拳をやってる感じ。
しかしながら台詞回しや世界観のすり合わせに違和感を感じさせないのは
実に見事としか言いようが無い。
ただ、ある程度の細かい描写を省いてしまっているので、
適度な脳内補完(=原作を知らないと面白さが分からない部分)が多々存在する。
北斗の拳は有名だろうがSRC黎明期の世代からすると
ギリギリ外れる世代だったりするし、
MM2は名作というよりは挑戦作、意欲作とも呼べるゲームで、
意外に知ってる人は少ないだろう。
アカツキ電光戦記は隠れた名作とも呼べるレベルなので、
知名度もさることながらSRCプレイヤーで知ってる人は珍しい。
ある意味マイナーロボット以上のマイナー作品の原作知識を
必要とするのは、実際かなり厳しい……。
北斗、MM2はリメイクされてるので触れる機会があるだろうものの、
アカツキは多分知ってる人が殆どいないだろうと思う。
個人的にはアカツキ知らないと3〜4割は魅力が減ると思われるので痛い。
ちなみに北斗に関しては知らないと全然楽しめず、MM2を知らないと
外国に放り出された気分になるので、結果原作全部知ってる必要がある。
逆に言うと、この3作品を知っていれば存分に魅力を堪能できる。
気になる部分というと、
主人公のハンターがバット役というのは置いといて
戦車(とハンター)が改造し難いという点だろうか。
戦車が破壊されるとハンターが降りることも無いうえに、
後から良い戦車が回ってくると思うと資金が回せず、
その分をアイテムで補えるほどわけでもない。(+使い捨ての弾も補充できない)
結局生身のランクを上げて戦うのが一番良いという結果になるのだが、
これでは戦車の意味が無い。
いや、改造すればめっちゃ強いですけどね、戦車。
フルチューンすればお嬢さん1人でザコ無双してお金稼ぐくらいは強い。
サウザー編以降はずっとそんな感じでした。
あとユダ戦でレイがやられても普通に戦闘続行するのと、
バトー博士の戦車で何選んでもアビシニアンですねと少女が言っちゃうのは
ただのエラーかなと。
ストーリーで気になったのはテッドブロイラーでいきなり目覚める無想転生と
最終話のラオウの綺麗っぷりのせいで、やっぱり急に目覚める無想転生かなと。
あとムラクモの所でエルニニョで統一されていたにも関わらず
黒手会という単語が急に出てきたのはミスかな?
それと起動BGMはともかくインターミッションは何か指定して欲しかったなと。
でも、つまらなかったかというとそんなことはなく、
自分は北斗、アカツキ、MM2とある程度知ってるので、最後までプレイし通しでした。
個人的に覚えてるシーンを上げると、ドラム缶運ぶ所とか笑ってしまったし、
発電所の電光機関や汚物は消毒のクロスオーバー面白いと思った。
ついでに言うとアノニムが仲間になるってだけで、とてもワクワクした。
ヒロイン枠っていうだけで、これもうアンタの勝ちだよ!
アカツキ識者としてはマリリンの処遇が上手くアレンジされているのも印象的で、
インフー暗殺依頼主がミュカレ→アドラーになっていたり、
お陰でアノニムが地味に救われていたりとか、原作知ってるだけに楽しい。
作者はサウザーは嫌いと言っていたけど、アノニムは絶対好きに違いない。(笑)
他にも倒したムラクモがその場で再登場とか知ってるだけにニヤニヤし通しだった。
ラジオ(とスゴロク)だと3体だけど、3体じゃなくて良かった。
他にもハンターがエヌアインのセリフ言ってたのも印象的かなぁ。
個人的には面白いシナリオでした。
てか、アカツキ勢が活躍してるだけで満足。
これはもう少し評価されてもいいシナリオだと思うのだが、
殆どが原作知ってるからこそ面白かったとも言える。
原作の3作品を知ってる人には、お勧めしていいシナリオだろう。
問題は知ってる人が少ないという点だろうか……。
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